奈良市へ「観光振興策」について行政視察。

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おはようございます。
大津市議会議員、藤井哲也です。

一昨日(23日)に観光都市である奈良市へ行政視察へ行ってきました。
視察目的は、「観光振興対策」についてです。

奈良市は観光政策を非常に重視しておられ、大津市と同じく文化遺産、観光資産をたくさんもっておられます。
何よりも「奈良の大仏」は多くの観光客を呼ぶのに有名で、「大仏(東大寺)」以外にも、奈良公園や興福寺、春日大社などたくさんの見どころがあります。
今回は前後に予定があったため、そうした観光地には訪れずに、市役所だけに訪問をさせて頂きました。


奈良市では前市長時代の平成22年2月に「奈良市観光交流推進計画」というものを策定されておられ、そのなかで「奈良市観光の方向性」や、「計画の推進に向けて」などを記載されています。
現在、策定から3年がたったこともあり、内容の見直しをされているということですが、基本的路線は引きついで施策展開をされていくとのことです。



今年度、私は市議会の観光振興対策特別委員会に属していることもあり、観光振興策について調査を行ってきました。
また大津市においては、「大津市観光交流基本計画」というものがあり、それに基づいて行動計画(アクションプラン)が作られて施策展開されています。今年度中に大津市の次期アクションプランができることとなっており、前回議会中に開催された特別委においても、その方向性についても伺ってきました。

新しいアクションプランでは、「びわ湖」「温泉」「食」をメインテーマとして初めての来訪者(母数)を増やしてリピーターの獲得につなげることや、観光情報を効果的に発信すること、その他「大津ファン」を増やす機会を増やすなどが取り上げられています。

今後の大津市の観光振興に大いに期待したいと思いますが、観光振興もマーケティングが非常に重要だと思います。そうした点で、奈良市が担当課として「観光経済部 観光戦略課」と「観光経済部 観光振興課」を持っておられるのは、的を得ていると思ったところです。
(大津市は「産業観光部 観光振興課」のみです。)
大津市も、マーケティングをしっかりやって頂き、効果的な施策を推進してもらいたいと思います。

以下、奈良市の取り組みで面白いとおもった取り組み一例です。
●購買力がある30代女性の観光客を増やすためには食は重要なテーマであった。そのため食のブランド化を図るため、一昨年までは奈良の飲食店は仏「ミシュランガイド」の掲載範囲外だったものが、働きかけにより、昨年からは「ミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良」として掲載範囲となった。
おいしいお店が奈良にもあるということが認知されるキッカケとなり大いにブランド力が向上しているのではないかとのことでした。
●海外からの観光客が多く中でも近年中国からの観光客が非常に多くなっている。そうした現状を踏まえ、さらに中国からの観光客を増やすために、市長自らがトップセールスで現地に足を運び観光プロモーションを行ったとのこと。昨年は西安と成都の二つの古都に赴き、今年は深圳と杭州に行く予定だったところ尖閣問題が起きたため、台湾に2月に行く予定とのことです。
●修学旅行客もここ数年増えている。さらに強化するために東京オ観光オフィスを設けて、民間事業者に委託して、学校への広報活動を行ったりしているとのこと。奈良県との事業バッティングについては「修学旅行生の獲得」に限定しているとのことで回避しているとのことでした。
JATA(日本旅行業協会)が主催する「旅博」に参加し国内、海外の観光客を獲得するためにPR活動をしている。また、ITEベルリン(ベルリン国際ツーリズム・マーケット展)にも参加して海外へもPRをしている。

その他もろもろ施策を教えて頂きました。
大津市の取り組みや熱意と比較して、あまりにも差があるように感じます。


そして、中心市街地ともなっている近鉄奈良駅前にある「ならまち」の活性化策についても、お伺いしてきました。
アクセスが非常に良く、昔(江戸後期~明治期)の風情が残っている町屋街です。
大津市にも「大津百町」という、「ならまち」と似たような地域があると私は思っており、「ならまち」の成り立ちや施策についてもお伺いをしました。

今回の行政視察も非常に勉強になるものだったと思います。
「ならまち」と「大津百町」のことについては記事を改めて記載したいと思います。




大津市議会議員 藤井哲也拝

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