平成25年6月議会一般質問⑤ 『いじめ対策の検証方法について』

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おはようございます。
大津市議会議員、藤井哲也です。

いよいよ明日で6月通常会議が閉会します。
最終日は、議案や提出意見書に対して討論及び採決を行います。
今回提出されている予算については、私は問題ないと思いましたので、賛成する予定です。
ただし提出されている意見書については、いくつか反対しますので、その内容について討論をしたいと思います。


さて、一般質問の解説5項目目は、「いじめ対策の検証方法について」です。

現在、大津市においては、本年4月に施行した「いじめ対策条例」に沿って、様々な対策が進められています。
市長部局(市民部)には、「いじめ対策推進室」が。教育委員会には「学校安全推進室」が設置され、それぞれが連携を図りながら情報の一元化と、そして対策の一元化を進めているところです。

対策としては、
■ いじめ予防・啓発
■ 情報収集
■ いじめ事案判断
■ 個別ケース対策検討
■ 個別ケース対策実施
■ 全体対策の検証・再構築

などが必要になると思います。

大津市において実施されている対策は、子ども目線になった時に的外れになっていないかを検証することが今後、大事だと考えており、大津市に対して、「対策の効果検証について子どもに何らかの方法で調査を行い、それを踏まえて再構築していく必要性があること」を申し上げました。
以下、今回の質問および市からの答弁内容となります。


■藤井哲也(質問)


 私も制定に深く関与した「大津市 子どものいじめの防止に関する条例」は去る2月議会で、議会から提案がなされ可決された。
 条例制定過程において、「いじめ対策」を実際に運用する中で、対策が実効性あるものか、また 環境変化に即しているかを、将来検証し必要があれば見直すべきではないかとの議論がなされ、最終的に、条例改正等の措置を2年後に講ずる附則が追加されたものである。
 この経緯を踏まえ以下質問する。

① 現在 本市においては様々な「いじめ対策」を推進しているが、あくまでも「子どもたち自身により、『いじめが減った』と実感できること」が重要であり、そうでなければ、的外れな対策を行っていると言える。
 条例の「基本理念」には「子どもが安心して生活し、学ぶことができる環境をつくる」と記載されており、ついては、子どもたち自身が、「安心して生活し、学ぶことができる環境になってきた」と実感しているかどうかを、定期的に何らかの方法で拾い上げ、2年後の検証材料とすべきである。
 本市はどのような指標や要素をもって、「いじめ対策」を検証しようとしているのか、見解を問う。

② 2年後を目途とする検証作業は、公平な視点から第三者機関で客観的に検証すべきと考える。
 また、委員選任にあたっては、検証における お手盛り評価を防ぐためにも、「子どもをいじめから守る委員会」や「行動計画策定アドバイザー会議」など対策策定及び運用サイドの委員は除外すべきであるし、また、本条例の制定経緯、すなわち議会提案条例であることも考慮し、議会の意見を汲むべきと考えるが、検証体制(第三者機関?委員の構成は?)について、本市の見解を問う。



■野村市民部長(答弁)

 「いじめ対策」の成果検証についてのうち、どのような指標や検証要素をもって「いじめ対策」を検証しようとしているのかについてでありますが、現在、いじめ防止に向けた具体的施策を定める「いじめの防止に関する行動計画」について、「策定アドバイザー会議」の有識者から助言を頂きながら策定を進めておりますが、本計画に、計画の目標や進捗管理とその検証についても定める予定であります。
 5月に開催しました第2回アドバイザー会議においても、いじめ認知件数や相談件数など具体的な削減数値目標も重要ではあるが、本市のいじめ対策の取り組みが、市民や特に当事者となりうる子どもたちにとって、どのような成果があったのか確認できる目標とすることが大切であり、計画の策定から検証にいたるまでに子どもたちの声を反映すべきとの助言を頂いております。
 このことから、早急に子どもたちへのいじめに関するアンケートを施し、子どもたちが思ういじめの現状や課題、理想などとともに、パブリックコメントによる市民意見も反映した計画にしたいと考えております。
 また、条例では2年を目途として改正等の必要な措置が明記されていますが、取り組みの検証については、毎年度、子どもたちをはじめ市民の皆様が本市のいじめ対策についてどのように実感しているのか調査し、検証できればと考えております。

 次に、検証の体制についてでありますが、現時点では具体的な体制は決定しておりませんが、これも行動計画において検証体制を定めて参ります。
 議員の述べの通り、公平な視点から、また客観的な検証ができる体制が重要であると認識しておりますが、一方で計画に携わって頂いたアドバイザー会議委員にも、本市のいじめ防止に関する計画の実行と検証についての報告は必要であると考えております。
 今後のいじめ対策に係る検証体制の確立に向けて、市議会とのかかわりを含めて、検証体制の在り方を検討して参りたいと考えております。




以上が質問および答弁となります。

やはり、こども視点に立った対策が何よりも大事だと思います。
大人がこれは大事だろうと思ってヤルことが実はこどもにとっては重荷であったり、または迷惑であったりということも十分あると思います。私も昔、「何も分かっていない大人がわかったように指示するな!」と思ったものです。そうしたことは意外におとなになっても覚えているモノです。

大津市には、アンケートで出てくる意見を重視し、必要に応じて柔軟にいじめ対策を見直して頂きたいと思いますし、また2年後の条例改正においても、検証をしっかりと第三者にて行い、条例改正案を策定してもらいたいと思います。


大津市議会議員 藤井哲也拝


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