11月議会 一般質問解説⑤「大津市の人口増政策Ⅴ」

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こんばんは!本日2回目の投稿です。
(今年中に一般質問の解説シリーズを終えなければ・・・)


yasaifujiitetsuya2612

今年は冬野菜がうまく育っています。
ミニ農業をやりはじめて4年目。農業の高付加価値化(まちおこしに向けて)と若者の就農の可能性調査のために、農業にささやかながら関わらせて頂いております。農業は奥が深いと感じる毎日です。勉強になることも多くあります。


【非婚・晩婚化対策として】

結婚したくない、またはしたくても結婚できないという男女が増えています。
前者の「結婚したくない」というのは、自由な時間を過ごしたいという思いや、結婚に対する不安感があることが原因だと思いますが、そうした価値観はいま醸成されたものではなく、社会全体がそうさせたと思います。「子育ては大変そうだ」というのは確かにその通りかもしれませんが、子育ての負担を少なくし、逆に子育ての楽しさや充実感をも感じられる世の中にしていかなければと思います。

非婚晩婚化において、特に重要な対策は「子育てと家庭との両立」だと思います。
実際のところ、東レ経営研究所部長で、内閣府少子化危機突破タスクフォース政策推進チームリーダーを務める渥美由喜氏らによれば、女性労働者の実に70%以上が、結婚・妊娠・出産・育児の一連のプロセスの中で退職している実態があります。
キャリア志向の女性にとって、そうした一連のプロセスの導入部分にあたる結婚、または多くが退職せざるをえなくなる、妊娠・出産・育児に不安を感じて、非婚晩婚化になるケースも多いように感じます。

渥美資料26年


今回の一般質問では、大津市が先般行った、「企業子宝率調査」(※1)による分析状況(つまり、子宝に恵まれている従業員が多い企業は、どのような人事施策を採っているのかの分析)を伺い、その分析結果の今後の活用について取り上げました。

ワークライフバランス、中でも重要なのが「長時間労働の是正」です。
18時で仕事が終わる職場と言うのはあまりありません。実際はもう少し残業しています。中小企業であればなおさらです。大手企業のように内部留保がそれほどあるわけでもなく、競争優位性が高いわけでもない中小企業にとっては従業員がその分、働いてカバーしていることが多々あります。そう考えると、中小企業にとっては長時間労働の是正は、大手企業のそれとは全く異なる視点から対策を講じる必要があります。

市の答弁としては、現時点ではまだ分析を進めている段階とのことでした。
また大津市の長時間労働の是正について、私から役所内部の人間による事務効率化や委託化の検討ではもう限界なので、民間の視点(コンサルタント)を入れた事務効率化や委託化の検討をするように示唆をさせて頂きました。

「人口増政策」には特効薬がありません。
地道に、子育てサービスの充実を図り、子どもを産み育てやすい環境を整備しながら、民間企業と一体となって地域全体で働きやすい職場づくりを進めていかねばなりません。




さて今から、消防団の年末夜警の当番が当たっていますので行ってきます。
消防団はほぼボランティア的に地域の若年~壮年層の気概ある住民によって成立しています。
子ども子育てにおいても、消防団のような「子育てボランティアチーム」が各地域にあれば、三世代育児やワークライフバランスの補完策として有効だろうと感じます。定年を迎えて余暇を楽しむ方も多くいます。そうした方が地域の子育て支援に関わって頂ければ、大変有り難いのですが、そうしたことは高望みでしょうか。子育て世代からの切実な思いです。


大津市議会議員 藤井哲也拝






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