請願「志賀地域蓬莱以北のJR駅にエレベーターの設置を求めることについて」

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滋賀県大津市議会議員 藤井哲也 です。

滋賀県大津市はJR駅が多い都市であります。
北から南へ順番に挙げていくと、「北小松駅」→「近江舞子駅」→「比良駅」→「志賀駅」→「蓬莱駅」→「和邇駅」→「小野駅」→「堅田駅」→「おごと温泉駅」→「比叡山坂本駅」→「唐崎駅」→「大津京駅」→「大津駅」→「膳所駅」→「石山駅」→「瀬田駅」です。合計16駅、京阪電車も走っており、中核市のうちでは最も鉄道駅が多い自治体であります。

また、Wikipedia で調べたところ各駅の1日の乗客数は下記の通りです。

・北小松駅 426人(2007年)
・近江舞子駅 829人(2007年)
・比良駅 1183人(2006年)
・志賀駅 828人(2007年)
・蓬莱駅 1104人(2007年)
・和邇駅 2802人(2008年)
・小野駅 4028人(2008年)
・堅田駅 7860人(2008年)
・おごと温泉駅 6452人(2008年)
・比叡山坂本駅 4946人(2008年)
・唐崎駅 3401人(2008年)
・大津京駅 9296人(2008年)
・大津駅 17367人(2009年)
・膳所駅 12658人(2009年)
・石山駅 23977人(2009年)
・瀬田駅 17011人(2009年)

5年前に施行された「バリアフリー新法」。昨年、公共交通機関の整備目標の見直しがなされ、平成32年(今から9年後)までに、乗車数3000人以上の駅は、エレベーター設置率を100%にすることを目標とするものです。

この基準に則れば、「小野駅」、「堅田駅」、「おごと温泉駅」、「比叡山坂本駅」、「唐崎駅」、「大津京駅」、「大津駅」、「膳所駅」、「石山駅」、「瀬田駅」が3000人以上に該当することになります。この中で現在、エレベータ等がないのは「膳所駅」だけであり、こちらも現在、エレベータ工事が工程表にのっており間もなく設置されることから、大津市内での3000人以上乗車する駅では整備が進むことになります。

今回の請願「志賀地域蓬莱以北のJR駅にエレベーターの設置を求めることについて」。



現在乗車数が3000人を下回る「北小松駅(426人)」、「近江舞子駅(829人)」、「比良駅(1183人)」、「志賀駅(828人)」「蓬莱駅(1104人)」の各駅にもエレベータを設置してもらいたいとするものです。

請願文にも掲載されている、「安曇川駅」は乗車数が2162人、「近江高島駅」は883人であります。
安曇川駅は相当数の乗客がいて、
近江高島駅は、近江高島市役所の支所や公立高島総合病院、市立中学、小学などがあることから、公共性の観点も含め、県が補助金を出してエレベータ設置がされました。

私の地元が真野であり、普段は堅田駅を利用しています。今回、請願を出しておられる「蓬莱駅以北の駅」はすべてJR湖西線(琵琶湖の西を走る線)であり、私にとっても馴染み深い駅であります。知り合いもいて、時折わたしも利用しますので、各駅のイメージはつきます。
そうした上での今回の請願。

先日開催された施設常任委員会に付託された案件です。
もしエレベータを設置するならば1基あたり1500万円~2000万円が必要となり、湖西線は橋上駅のため1基あたり1億円ほどかかるということです。
請願によりJRに依頼した場合、よくて自治体側の負担は折半となるでしょう。国や滋賀県の補助を得て、1駅で要する市の財政負担は5千万円~1億円。ランニングコストも一定程度、自治体が負担せねばならないようです。

私は本件について慎重に考え、請願に賛成をしました。
JRの公共性、JRの利益剰余金が5000億円あること、そして私自身がかつて19歳の時にまわった四国遍路での怪我により体験した足腰が弱い人の大変さ。(右足に菌が入り使えなくなったことにより、病院にいくため電車を使ったのですが、たった30段くらいの階段を登りきるのに20分~30分を要してしまった経験)
健常者や若者ではわからない大変さが、足腰が弱い人には強いられます。
比叡おろしや比良おろしといった、風がかなり強い状態にもかかわらず、湖西線を橋上駅としたJRの問題はさておき、これから益々高齢化が進む大津市湖西北部の地域において、エレベータがある和邇駅まで都度、タクシーや知り合いの車に乗せてもらって運んでもらうのは本当に酷です。

大津市は粘り強くJRと国、県に対して要望をし、一歩でもエレベータ設置に向けて前進させてもらいたいという方向性を確認するためにも、今回の請願は承認されることを希います。

当然すべてのエレベータ未設置駅にエレベータを設置するのは困難です。志賀駅か比良駅に1つエレベータがあるだけで大きく生活環境は変ると思いますので、まずはどちらかの駅にエレベータ設置を進めていくべきです。

「まずは国に要望をすべき」、「JRに足元を見られる」という理由での請願棄却はなされるべきではないと私は思います。(いずれにせよ地元の意向なくして国もJRも動きませんので)
もちろん、会派間の駆け引きなどはあってはなりません。市民の声を聞き、財政を見ながら判断すべき事案と考えます。

市民の皆さんのご意見はいかがでしょうか?
ご意見賜れますと幸いです。こちらから。


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