一般質問解説②「JR堅田駅西口広場デザイン」

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さて順次、今議会の一般質問について解説を進めていきます。
2項目目は「JR堅田駅西口広場(ロータリー)デザイン」についてです。

大津市による、堅田駅西口の土地区画整理事業は約20年前から計画され、ようやく2015年現在、日の目を見る事業となっています。この間、多くの方がこの事業の実現に向けて尽力してこられました。

そしてその最終段階として、JR堅田駅西口広場(ロータリー)の整備が始まろうとしており、2017年度中に一般供用開始となる予定です。
そもそもなぜこのように駅前広場のオープンが遅れているのかと言えば、少し複雑なのですが、駅西口広場予定地を現在南北に通っている市道が、広場がオープンした際は使えなくなるので駅西口を南北に通す代替道路が必要になっているのですが、この代替道路の整備が遅れているからです。

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図を少し補足しますと、赤いラインが予定されている市道です。
そして駅前広場の供用開始後に閉鎖されるのが、黄色いラインの市道です。
そして緑のラインの市道が整備が遅れている区間です。

間もなく、南側から堅田駅西口に進入する道路は整備が完了し供用開始となる見込みですが、堅田西口地域から北側へ通じる緑色の市道の工事が遅れています。この理由は土地買収が遅れたこともありますが、一級河川真野川に架ける橋梁の予算確保が遅れているのが最大の理由で平成31年頃の橋梁完成予定となっています。

しかしながら、平成31年まであと4年間、駅前広場を開発しないのは問題であり、とりあえず南側(仰木方面)からの道路が供用開始となり、黄色いラインの市道を廃止できるように緑色ラインの市道を一部だけ整備することで、先述したように2年後の2017年に広場自体はオープンすることになります。

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今回の質問は、駅西口広場の整備に入る来年度(2016年度)を前に、現在予定されている無機質なデザイン案を見直し、地域らしさを感じられるデザインに変更するように、地域住民と協議するように求めることを盛り込んだ質問です。

堅田駅西口広場デザイン案

現在、完成後のイメージとされているのが上図のものです。
うーーーむ。という感じではないでしょうか。

この地域は、区画整理事務所の愛称の由来ともなった大友黒主にちなむ「大友桜」があった地域一帯です。数百年に一度咲く桜の木があり、この区画整理の際に大友桜公園に桜木を移植した後、見事に桜が咲いた縁起が大変良い出来事もありました。

桜をコンセプトとした街づくりは、当初から想定されていたと思うのですが、現在の駅西口広場デザイン案ではそれをみじんも感じることはできません。

また、山の手には「春日山古墳群」があります。この春日山古墳群には、春日氏系の古代有力豪族の和邇一族、そしてその支流である真野一族が埋葬されていると言われています。和邇一族は鍛冶集団として有名で、高島地方で採掘された花崗岩や鉄鋼を用いて武器を作ったことから、琵琶湖西岸は大和政権において大変重要な位置づけとなったエリアで、天智天皇が近江大津宮を置いた理由の一つともなっています。

古代から現在に至るまで、堅田駅西口エリアは「真野・伊香立」での様々な歴史・文化に恵まれています。そうした地域の歴史資源を少しでも西口広場のデザインに反映させて、地域への愛着を高めることができるのではないかと思います。

今回の質問答弁では、「歩道部のベンチやシェルターなどの附属施設のデザインや歩道の配色、また、植樹帯にあっては植栽の選定など、地域らしさが取り入れられるよう、自治連合会を中心とした協議会の設置について検討してまいります。」というものでした。
答弁書(抜粋)

広場の供用開始まで時間がありません。
早期に協議会が設置されるように、働きかけを行っていきたいと思います。


大津市議会議員 藤井哲也拝











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