これでいいのか!?大津市の教育委員。

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 市議会議員の最も重要な仕事は何か?と問われれば、議会で議案採決に立ち会い、賛否を明らかにすることだと思います。もちろん賛否や議決事項には責任が生じますので、採決に先立って議案がどういうものなのか、問題点・疑問点を提出者(市長ら執行部)に対して確認する必要がありますし、さらにその前段階には、日頃から政務調査をしておく必要があります。

 それでは、教育委員会の委員にとって最も重要な仕事は何か?といえば、議員と同じく、教育委員会定例会・臨時会に立ち会い、賛否を明らかにすることだと思います。

 つまり「決定する」ことが議員にも、教育委員にも課せられている最も重要な責務です。
 
 しかしながら大津市の教育委員では、この最も重要とも言える議決の場にあまり出席していない委員がいます。仮に議員が本会議を他の用務(自分のビジネスなど)で休むということは考えられません。もしそんな議員がいれば、すぐにマスコミが報道し、説明責任を果たせないのであれば議員を辞めるしかないでしょう。
 しかし大津の教育委員には、他の用務を優先し、教育委員会定例会や臨時会を頻繁に休んでいる方がいます。








 上の表は、昨年度の教育委員会の主な行事における各委員の出席状況です。
 頻繁に定例会・臨時会を休んでいるのは、日渡円さんという兵庫教育大学の先生です。
 
 この中で、議決(議案を採決する)の場は、定例会と臨時会ですが、日渡委員は、定例会12回のうち2回欠席、臨時会16回のうち8回欠席です。議決事項が伴う会議28回のうち10回欠席と欠席率が際立っています。(八田委員は臨時会2回欠席、前田委員は1回欠席、桶谷教育長と壽委員は無欠席)
 また議案数118件のうち21件(全議案の19%)の議決に関われていない状況です。

 大学では教育行政能力育成カリキュラム開発室長として、文科省と組んで、自治体教育長の育成に取り組んでおられるなど、素晴らしい活動をされておられますが、だからと言って、大津市の教育委員会を休んでいいものではありません。私が他の仕事(自分の会社の仕事など)を優先して本会議を休むということなどはありえません。
 そもそも、教育委員会改革や教育長育成を論じておられる方が、自らに課せられた教育委員の職責をすっぽかしているのは、どう考えればいいのでしょうか。

 「大津市の教育委員会は他の自治体と比べて、会議の頻度が多い」や、「教育委員は報酬が少ないので他の用務を優先しても仕方ない」という考えは通りません。
 大津市議会も通年議会になり議会が開催されていなくとも週に1、2回は委員会が入りますし、だからといって議員が議会を休んでいい理由にならないのと一緒です。
 少なくとも大津市の教育行政を担う意識を持っていただける方が委員になっていただくのが大前提で、教育行政分野の実績やネットワークは二の次です。
 どうしても専門的な知見やネットワークが必要ならば、専門アドバイザーとして嘱託採用したり、コンサルティング業務を委託するのでいいのです。

 こうした出席状況で問題ない、仕方がないという考えを、もし市長や教育長が持っているならば、それは教育委員会の形骸化を是認していることになります。


大津市議会議員 藤井テツ


 


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